エンデュランスのヒーターがぬるいのは電圧不足か仕様の可能性大

急に寒くなりましたね。昨日歩いていただけなのですが、本当に真夜中なんて歩けたもんじゃない!っていうほど寒いです。なので私のPCX160にもグリップヒーターを…と思っていたのですが、純正品って高いんですよね。しかもアタッチメントを取り付けないといけないので、電源の取り出し部分が一つ塞がれるんですよね。
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エンデュランス (ENDURANCE) バイク PCX JK05 PCX160 KF47 ADV160 KF54 グリップヒーター セット ホットグリップ 120mm ~ 125mm 薄型スイッチ [受注生産品] JPK1Y530G2
っていうことで11000円で買えるこちらのエンデュランス製品はどうだろう?ということになったのです。私のように10月末や11月になってグリップヒーターを取り付けようと思っている方は、意外と多いんじゃないかなと思いました。しかしいろいろ調べていると何だかエンデュランスのグリップヒーターがぬるいという評判を聞きました。
そこで今日はいろいろ調べてみて、自分なりにその原因と解決策を考えてみました。グリップヒーターの問題は結構D-Unitやジャンクションパワーリレーを介すると、解決しやすくなるということは知っています。あと絶対にバイクからの直給電はNGなので、ACC電源にグリップヒーターの配線を繋ぐようにしてください。
エンデュランスのグリップヒーターがぬるくなる3つの要因とは?
「エンデュランスのグリップヒーターが“ぬるい”なんて、自分だけ?」と疑問に感じた経験はありませんか。「新品なのに暖かくならない」「不良品をつかまされたのでは…?」という不安の声がショップやネット上にも溢れています。
しかし実際には「ぬるい」と感じる原因の多くが配線ミスや電圧不足、バッテリー劣化、さらには車両や製品仕様によるものが大半です。不良品や初期故障は一部に過ぎません。このように複合的な要素が絡んでいるため、一見単純そうに見えるグリップヒーターの不調も、原因を正しく突き止めるための冷静な分析が必要となります。
1. バッテリー電圧不足による電圧保護機能の作動
エンデュランスのグリップヒーターはバッテリー電圧が一定以下になると、自動的に電力供給を制限するレギュレート機能が働きます。この機能によりバッテリー保護が優先され、ヒーターの温度が抑えられてしまうため、「ぬるい」と感じやすくなります。アイドリング時や信号待ちなどで電圧が下がりやすい状況で特に顕著です。
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デイトナ バイク用 アクセサリー電源ユニット 3系統 + 1系統常時電源 電源一括管理 合計17.5A D-UNIT+(Dユニット プラス) 16075
PCX160の話に特化してしまうのですが、よく勘違いされる方が多いのがアンペアがどのぐらい使えるのか?ということです。ACCは直接PCXから取ってくると7.5Aしか使えないです。つまりグリップヒーターもつけてETCもつけて、USBもつけるとUSBの電源が飛んでしまうということになります。
なのでかなり電装を施している方は、D-Unitやカエディアのジャンクションパワーリレーなどを導入して、過剰な電源供給を抑えるようにしてください。今ならD-Unit+というアイテムも存在するので、上記のようなD-Unit+というアイテムならETCもグリップヒーターも同時に使えるはずです。

2. 配線不良や接触不良による電力供給の問題
配線の取り回しミスや断線、接点の緩み、水濡れによる腐食などで電力の供給が不安定になると、ヒーターの発熱が弱まります。例えば、電源取り出しポイントが不適切だったり、接続が甘いと熱が入りにくくなり「ぬるい」状態になります。取り付け時は配線の通電状況と固定対策が重要です。
- 絶縁テープでしっかり使わない銅線などは巻いておく
- グリップの取り付け位置に余裕を持たせる
- アクセル部分のボンドは接続部分にはみ出さないようにする
この3つぐらいは絶対に気を付けて配線管理をしてください。ボンドなどのつけすぎによる余分なボンドも、意外と入っちゃいけない部分にボンドが入り込んで、電装系や配線をダメにしてしまう可能性も高くなります。そのせいでせっかく組んだ配線が断線してしまって、使い物にならなくなるというケースもなくはないからです。
なのでこの動画のようにボンドがはみ出しても平気なように、しっかり対策をしてからグリップヒーターのグリップ部分の位置決めを行ってください。なおセメダインなどでやっている方もいますが、木工用のボンドでも十分グリップは固まるようです。取り付けたら一日は待ってください。
3. 製品仕様による熱量の抑制設計
エンデュランスは過度な発熱による低温やけどを防ぐため、ヒーター温度の上限を抑えた上品な暖かさを提供しています。キジマやデイトナなど他ブランドに比べて「熱すぎない」一方で、これを「ぬるい」と感じる人もいるのが実情です。使用環境や個人の温度感覚で評価が分かれます。
もし右側は温まるけど、左側は温まらないということなら、製品の不具合の可能性が高いです。しかし今のところあまりこういった不具合の報告は聞いたことがないので、何も問題のない製品ではないかなと思います。もしこういった不具合があるようならカエディアのものに変えてもいいと思います。
上記でも書いた通り結構電装系のトラブルの場合が多いと思いますので、もう一度バイクからの電気を使いすぎていないかなどもチェックしてください。
再度見直し!エンデュランスのグリップヒーターがぬるい原因を取り付け手順から解明
よくPCX160にエンデュランスのグリップヒーターの取り付けの動画を探すと、いろいろな解説動画が出てきます。ただしいまいちよくわからないので、自分で手順を調べてみました。
PCX125やPCX160の場合はこういった電源取り出しハーネスが必要になります。これを利用することでACC電源を引っ張ってこれるという感じです。この電源取り出しハーネスなのですが、上記の動画のように自作も可能です。慣れてしまえば難しい作業ではないので、作ってしまってもOKだと思います。
エンデュランスのグリップヒーターがぬるい原因を防ぐ取り付け手順
PCX160の取り付けでいまいちベストな回答が見当たらなかったので、自分で取り付け手順を見つけてみました。
- 作業前にバイクのキーをOFFにして、バッテリーの端子を外し安全を確保。
- 付属の取り付けキットを用意し、グリップエンドを専用工具やマイナスドライバーで外す。
- 純正グリップをスムーズに外すため、パーツクリーナーやグリップボンド希釈液などを使用しながら慎重に引き抜く。
- バーの表面を綺麗に拭き取り、グリップ接着剤(グリップボンド)を薄く塗布。
- エンデュランスのグリップヒーターSPをケーブルの位置に注意しながら、電源ケーブルをハンドルの下側に配置しつつ取り付ける。
- 電源配線をPCX160のアクセサリー電源(サービスカプラーやメーターカバー内の指定配線)に繋ぐ。配線は車両の電装系に影響しないよう注意。
- 配線の固定と保護のため、ハーネスに沿って結束バンドなどで整える。
- バッテリー端子を戻し、キーをONにしてグリップヒーターの動作を確認。LED表示やスイッチ操作で温度設定を行う。
- 正常に動作すれば、外したカウル類を元通りに取り付けて作業完了。
特に注意したいのは、取り付け後に無理にグリップを引き抜かないことと、配線の極性や接続先の電圧安定性の確認です。バッテリーの状態によってはヒーター性能が低下するため、交換時期も意識してください。もしこの作業でそれでもエンデュランスのグリップヒーターがぬるいという方は、下記の商品に鞍替えしてもいいと思います。
今のところ本当にぬるいとは聞いたことがないので、製品自体の不具合ではないのかなという感じです。しかし万が一という場合もあるので、対策をいくら施してもぬるいという方はエンデュランスに直接連絡を入れてみてください。
ぬるいエンデュランスのグリップヒーターを暖かくする方法とは?
それではこれらを踏まえて、ぬるいエンデュランスのグリップヒーターを暖める方法はあるのでしょうか?
- もう一度配線が干渉していないか見直す
- 断線していないか見直す
- 大丈夫だけどぬるい場合は商品を買いなおす
こういう感じで考えてもらえればいいと思います。この場合の不具合はほとんどが電圧の問題が多いので、D-Unitなどでしっかり配線の管理を行い、余計な電圧をかけないようジャンクションパワーリレーなどの道具に電圧の管理をしてもらうのがいいと思います。
直接バイクのACC電源にいっぱい電源系統を取り付けてしまうと、バイクに負担が大きくなってしまってバイクが始動までできなくなる恐れもあります。なのでそれを仲介するアイテムを装着して、そこにグリップヒーターやETCなどを取り付ければ電気不足でショートする恐れも大幅に減っていくということです。
こういう不具合が起きやすい方は、たいてい電機の使い過ぎという場合も多いので、その場合はバッテリーの管理もしっかり行ってください。上記のような動画を参考にしてもらって、バッテリーの充電も簡単に行えるようにしてもいいと思います。バッテリーの充電は下記の商品でできるので、エンデュランスのグリップヒーターがぬるいという方はバッテリーの管理もしっかり行ってください。

まとめ
今日のまとめです。
- バッテリー電圧不足が原因ならD-Unitなどで配線管理も行うこと
- 配線不良や接触不良は取り付けの段階で問題がある場合が多い
- 自分のバイクがエンデュランスのグリップヒーターを使えるだけの電力があるかも調べる
型番が古いバイクや旧車のバイクに乗っている方は、特にこのグリップヒーターの不具合については注意が必要です。そのバイクが本当にエンデュランスのグリップヒーターで必要とする電圧を供給できているか、ということもしっかり確認をしてみてください。
なおエンデュランス製品のグリップヒーターは汎用型もあるので、もしこれでダメそうなら違う手段や製品も検討してください。真冬のバイクライフを少しでも快適に走る、一つの参考にしていただければと思います。
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エンデュランス (ENDURANCE) 【受注生産品】 グリップヒーター セット ホットグリップ 115mm 電圧計付 汎用 JPHAN530A01